カテゴリ:旅の本( 141 )

バッタを倒しにアフリカへ

バッタを倒しにアフリカへ   前野ウルド浩太郎 著  光文社新書  2017.5.20

(光文社のホームページを見ると、本日(10/2)は新書の売行きランキングで2位になってます)

 新聞の書評で読んでみたいと思い・・。
 その書評とは、
 昆虫学者になるべく博士号を取得したが就職できず、ならばとバッタ研究に自費で西アフリカの国モーリタニアへ。バッタの大群が農作物を荒らす惨事を解決するため走り回ったが…。若き昆虫学者の夢あふれるアフリカ奮闘&就活記。(北海道新聞 2017/7/16)
 本の内容が端的に著されてます。(ということであらすじは書評に頼りました)

 アフリカ滞在中や、バッタが出現しない季節にフランスの研究機関に出張してたときにファーブルの聖地を訪ねたエピソード等面白かったです。ですが、それ以上に研究職は非常に狭き門ということがわかりました。

 さっき、「面白かった」と書きましたが、30代前半の著者の文章はとても‘現代的’でくだけていて、『新書』とは思えませんでした。リンクしたホームページの始めの文章は344~345ページの引用です。今風な感じ、わかりますか。(旧刊になったらホームページなくなっちゃう)
 同じページに、“緑色の全身タイツ”姿のカラー写真も掲載されてて、ますます『新書』っぽくなくて、あっけに取られました。
 そんな現代の若者である著者が目上の人を著すときに敬語を使っていました。博士号を取るような人たちは言葉使いを心得ていると思ったんですが、…安直でしょうか。

 最近小さい文字が読みづらくなりました。新刊の文庫や新書は活字が大きいので有り難いです。図書館でこの本を見つけたとき、厚くて借りるのを一瞬ためらいました。字が大きいとページ数が多くなるんですよね。
 この本では、本文中の写真の一部がカラーだったので、写真も変わってきてるなあと思いました。


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by ruksak | 2017-10-02 17:15 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

「極北シベリア」の続きの話

<北海道大学総合博物館の正面玄関です>
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 今月初めの日曜日に、「北極が語る 永久凍土の世界」 と題する講演会がありまして、、
 講演者の一人に、『極北シベリア』を著した福田正己氏のお名前がありましたので、行ってきました。今年の3月に記事をUPした『極北シベリア』のその後の話が聞ければと思って。


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 福田先生は、小柄で、コロンとした方でした。現在は、北大と福山市立大の名誉教授になられてます。今回の講演ではマンモスをテーマにお話しされました。

 講演のあとで聞いちゃいました、シベリアの放射能汚染のこと。
 ・・20年前と変わってないそうです。そのまんまだそう。
 かの国は、何をおもって…、何もおもってないから、変えないのか・・。


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by ruksak | 2017-07-24 16:59 | 旅の本 | Trackback | Comments(2)

欧州紀行

欧州紀行   埴谷 雄高 著   中公新書  1972.12.20

 文芸誌に発表された9編の紀行文が収録されています。
 モスクワから始まる、東欧~北欧~西欧の「ヨーロッパの旅」のうち、西欧の国々を旅したときのことが書かれています。(旅行の前半部分は、『姿なき司祭-ソ聯東欧紀行』(河出書房新社 1970)で発表しているそうです)

 旅した年は、はっきりと書かれていませんが、1968年/昭和43年、だと思います。
 半世紀前の海外旅行ー、
 いつもの私なら現代との違いに興味がわくところですが、今回は、著者・埴谷雄高という人物に親しみを感じました。きっと気難しい方ではないんですよね。


 この本で、心に残った or 共感した 箇所がいくつかあります。

その1.巻頭の「見知らぬ空港で」で(←この作品だけ西欧に入る前です)
 旅の始め、カラチ経由でモスクワに行く予定が、機材故障で乗り継ぎできなかったために、経由の経由、かなり遠回りしてモスクワに向かうことになりました。
 見知らぬ空港で、あるときは言葉も通じず、担当係官も乗り場もわからず・・。しかし間一髪のところで空港職員の助けでその都度搭乗の飛行機に間に合いました。
 埴谷氏は最後の経由地からモスクワ行の飛行機の座席に身を沈めたあと、次のような思いが浮かびました。

“…外国旅行に必ず付随するところの或る種の罰ともいうべき喜劇にほかならず、…”

 そのときは冷や汗ものでも、旅の思い出を話すとき、「こんなことあったよね」と笑いながら話せることあります。
 前回のウルムチ旅行からまもなく5年経ちます。「コリゴリ」なんて書いたから、海外旅行からこんなに遠ざかってるのかなあ。


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まだ続きがあります。
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by ruksak | 2017-04-14 16:59 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

極北シベリア

極北シベリア   福田 正己 著  岩波新書   1996.12.20

7月末の吹雪、40メートルの氷壁でのロッククライミング、老朽船で海氷おおう北極海を進む。極北の地での調査は冒険だ。また、なぞの地下氷エドマ、巨大な氷の網目、緑の小山ビンゴなど、永久凍土がつくりだす地形は不思議に満ちている。マンモスハンターや漁師たちとの出会いも含め、シベリアの知られざる大自然を描く。(表紙裏の紹介文より)

 北大の先生の、永久凍土の野外調査の報告のアカデミックな部分と、調査時の現地でのエピソードが楽しめます。
 と、思うのは私が北国の人間だから、かな。同じ寒いところに住む者として興味を覚えました。でも8月に雪が降り出す土地に出かけるのは厳しいですわ。

 紹介文にあった、‘シベリアの知られざる大自然’―、
 ほんとに日本ではシベリアのことはあまり知られてないんだなあと思いました。
 一番考えが及ばなかったのが、原子力発電所があるわけでないのに、放射能汚染の心配があること。それは、北極海沿岸の灯台や無線標識の供給電源として原子力電池が使われていて、電池内部から放射能が放出されるからといいます。この本が出版されてから20年経ちます。この問題はどうなったでしょう。

 ※追記:7月24日の記事にこの本に関する後日談あります 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~^^

 雪と氷、
といえば、

 先月、札幌と帯広で、冬季アジア大会が行われました。

 開会式が行われた札幌ドームです。
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 ドームの大型スクリーンに映った、大会マスコットの エゾモン です。これっきりでなくて他の競技会でも活躍してほしいな~。
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by ruksak | 2017-03-25 16:16 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

スコットランド 歴史を歩く

スコットランド 歴史を歩く  高橋哲雄 著  岩波新書  2004/6/18

‘歴史を歩く’ということなので、歴史上の事件や人物が年代順に登場し、史実とそれに対する著者の解説が加えられています。
 専門家の方が一生懸命書いてくださっているのに、歴史的な出来事はちっとも頭に入っていきませんでした。それでも、この本を途中で投げ出さなかったのは、「スコットランド」という‘地の果て’のような地に惹かれるからだと思います。

 旅行のガイドブックなどにも書いてありますが、スコットランドは南側のロウランド(低地地方)と北側のハイランド(高地地方)の二つからなっています。それぞれの地方に住む人々は歴史的に対立があって、それは現代も潜在的にあるのではないかと思うのですが・・。
 だとすると、近年のイングランドからの独立の機運は二つの地方の総意なのか、温度差があるのか気になります。

 スコットランドの伝統的民族衣装のキルトはかつては、“ハイランドの森の作業場での作業着”だったそうで、そのキルトをスコットランドの民族衣装へと価値を高めていったのは、“19世紀初頭の英語世界最大の歴史小説家”サー・ウォルター・スコットとのことです。
 何年か前に『ウォルター・スコット邸訪問記』を読んだときは、邸宅の人物がどれほどの方か存じ上げておりませんでした。
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by ruksak | 2016-10-01 00:01 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

シュリーマン旅行記 清国・日本

シュリーマン旅行記 清国・日本   
H.シュリーマン 著  石井和子 訳  講談社学術文庫  1998/4/10

 シュリーマンって、トロイア遺跡のシュリーマン? そのシュリーマンが日本に来たの?
 ・・・と、本を開いてみたら、その通りでした。

 本に書かれた著者の紹介文を抜粋すると、
ハインリッヒ・シュリーマン
1822年ドイツ生まれ。若い頃移り住んだロシアで藍の商売を手がけ巨万の富を得る。1864年世界漫遊に旅立ち、翌65年日本に立寄る。

 トロイア遺跡を発掘したのは、これよりあと1871年です。1865年といえば慶応元年、幕末の世の中が騒がしいときです。

“これまで方々の国でいろいろな旅行者に出会ったが、彼らはみな感激しきった面持ちで日本について語ってくれた。私はかねてから、この国を訪れたいという思いに身を焦がしていたのである。”

 と、いうことで、一か月の滞在中に、

“世界の他の地域と好対照をなしていることは何一つ書きもらすまいと”

 見聞きしたことを事細かく書き記しています。
 西洋文明とかけ離れた、風俗、衣食住について、歴史的資料になるのではないかと思えるぐらい、その描写力はすごいです。(訳者石井氏の訳文もとても読みやすかったです)

 当時の上海や北京、サンフランシスコへの船旅の様子と合わせて、約150年前の日本を旅することができます。巻末に訳者がアテネのシュリーマンの館を訪ねたときの文章もあります。

(リンクしたHPには、「3カ月の滞在」と紹介されています。中国かサンフランシスコへの船旅を含めて3カ月と記載したのではないかと思います。) 

強く印象に残ったことを細々と・・
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by ruksak | 2016-09-01 00:01 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

流れる星は生きている ~追加で

 前回の、といっても一週間以上空いちゃいましたが、『流れる星は生きている』の続きです。
 やっぱり書きたいことがあって。

 著者たち日本人疎開団が満州・新京(現在の長春)乗った(貨物)列車は、北朝鮮の宣川(せんせん)という町までしか行かず、‘南側’行きを決行するまでそこで一年余り留まることになります。著者たち一団のほか多くの日本人が疎開団ごとにまとまって滞在してました。
 宣川にしばらく留まることになりそうだとわかると、働きに出られる人は朝鮮人から仕事、-肉体労働だったり、朝鮮人の家の家政婦になったりー、をもらって生活費を稼ぎに出かけます。

 地元の朝鮮人とは何語で会話したのかなあと気になりました。終戦直後のことだから日本語ですか。(日本語がわかる人と話したんでしょうか)
 著者たち満州からの疎開団は満州で中国人とかかわって暮らしていたと思います。文化の違う人たちと共存というか住み分けの方法を心得ていた、でしょうかね。
 
 働きに出られる時間が長ければその分収入が多いですが、著者のように小さな子どもを三人も抱えていたらたいした収入は得られず日々の食料にも事欠きます。
“朝鮮人の市場に行って、投げ捨てられた魚の頭や、野菜くずを集めて、その日その日を生きのびて”いました。
 満州を脱出してから悲惨で苦難なことばかりで、本を読みながら顔をゆがめてしまいます。三人の子どもと共に故郷の長野県に到着する〈ハッピーエンド〉で終えられて、読む側も心が救われました。


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by ruksak | 2016-04-04 13:06 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

流れる星は生きている

流れる星は生きている-愛は死を超えてー  藤原てい 著  青春出版社 1971/5/15

(1949年に別の出版社から初出版、現在は中公文庫で発売されています)

 作家・新田次郎の奥様が書かれた満州引き揚げの記録です。「引き揚げ」とはこういうものだったのかと思える一冊です。 
  
 終戦の直前、満州から母子四人で、貨物列車と徒歩で、引き揚げ船で、そして博多港に着いても故郷長野は遠く・・。
 ご主人から託された5歳の長男、3歳の次男(のちの数学者・藤原正彦氏)と、満州を発つとき生後まだ1か月の長女まで、なんとか四人とも無事に故郷までたどり着けたのは奇跡です。
 実家のある諏訪駅で迎えに来た家族に子どもたちをあずけたあと、著者は気を失ってしまいました。

 38度線を目指す列車や徒歩行(←著者は裸足で)と博多に上陸するまでのエピソードではヨーロッパへ向かう難民を、北朝鮮の宣川(せんせん)での疎開団一緒の共同生活では、災害などでの避難所生活を思い起こしました。
 著者は小さな子供を三人抱えていたのに、いつも助けがあったわけではありません。苦しい環境での避難や共同生活では、必ずしも助け合えないのは悲しいですが、利己主義を責めることはできない、ですかね。

 タイトルの「流れる星は生きている」は、著者の心の支えでした。それは新婚時代のご主人との会話が元になっています。
 流れ星が燃えたあとどうなるかという問いに対し、ご主人は、
「流星の持っていたエネルギーはなにかに変換されて生きている」と答えます。

"いま眼で見て消え行てく流星が、どこかで違った形で生きていると信じ、それは夫の生存と結びつけて考えていた。"

 何があっても生き抜こうとする強い心の片側には、当たり前だけど何かにすがりたい弱さもあります。

 この本を読んで、また別に思ったことが…。
 三人の子どもたちは引き揚げ中の一年間は十分な食料が得られず、栄養失調の状態でした。それでも皆大学を出るような頭のいい子に育っています。栄養は脳の発達にそれほど関係ないんでしょうか。
 家族全員、“下痢が止まらない”時期もあったのに、苦難のときを生き抜いたんです。

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by ruksak | 2016-03-26 15:47 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

キウイおこぼれ留学記

  立春を過ぎての
 明けましておめでとうございます。 でございます。
  今年もどうぞよろしくお願いいたします。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

キウイおこぼれ留学記  小林 聡美 著  幻冬舎文庫  2002/10/25

 大人になってから念願かなっての語学留学です。
 行先はクライストチャーチ。ニュージーランドの南島。
 一週間コース(ホームステイ有り)+観光二日の10日間の旅です。学校は月~金の午前中だけだから、旅といっていいですよね。著者の場合は金曜日からイースター休暇が始まって、授業は4日しかありませんでした。

 クライストチャーチというと、私などは「ガーデンシティ」の名とともに南島の観光の拠点を連想します。
 語学学校が多いんですよね。小林聡美さんが通った語学学校もほとんどがアジアからの留学生でした。クライストチャーチはこの数年後に大地震に見舞われます。東日本大震災の前でした。
 今も多くの留学生や観光客が訪れてますか。
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by ruksak | 2016-02-13 16:29 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)

熱い砂

熱い砂 パリ~ダカール1100キロ  岡嶋二人 著  講談社文庫  1991/2/15

花の都パリからアフリカ大陸最西端のダカールまで、11000キロに及ぶ世界一過酷といわれるクルマの大レース。その間に展開する参加者たちの闘い、行く先々の現地人たちの生活、美しくも厳しい大自然の姿など、プレスマンとして参加した作家の目をとおして、つぶさに描いた、清新なパリダカ体験記。(裏表紙より)

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 バブル時代を経験した方なら、パリ~ダカールラリーはご存知か、映像でもご覧になったことがあるでしょう。
 現在はパリ⇒ダカールから開催地を南米に変えてダカールラリーの名前を残して行われてます。
 
 またまた冒険心を掻き立てられました。
 この同行記は1988年年末から89年1月にかけて行われたレースのものです。(このときはパイオニアが冠スポンサーになってました)
 砂漠や道なき道を走るのは想像以上に過酷です。命がけのレースということがよくわかりました。
 そのレースの取材陣を乗せたプレスカーのドライバーとナビゲーター兼通訳はボランティアスタッフでした。「アフリカ観光のつもりで参加した」らしく、地図の見方も砂漠の走り方も何も知らないため道を失って、プレスカーの同乗者は何度も死ぬ思いをしました。

  著者二人(著者名は作家二人の共作ペンネーム)がアフリカの専門家というのではなくて、初めてアフリカの地を踏みしめたことがよかったのでしょうか。彼らの率直な感想によって未知なるものへの興味が湧きました。
 我がアフリカ旅行ではどうだったかと振り返り、共感することもありました。(私のアフリカ旅行は タグ>91アフリカ にて)
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by ruksak | 2015-12-15 13:15 | 旅の本 | Trackback | Comments(0)


羽ばたけ世界へ! 旅しよう


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